ヴァイオリンを学ぶならどれ?レッスンVSオンラインVS動画VS独学のメリットとデメリットを徹底比較!

ヴァイオリンを学ぶならどれ?レッスンVSオンラインVS動画VS独学を徹底比較! ヴァイオリンのあれこれ
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ヴァイオリンを弾いてみたい!でもレッスンは通うのが大変だし、独学は変な癖がついて上達しなさそう…どうしたらいいの〜?!

今は普通の対面レッスンだけでなく、オンラインレッスンに動画を見て添削をしてくれるレッスン、無料のYouTube、教本や書籍など学ぶ方法がたくさんあるよ!

楽器を学ぶには大きく4種類方法がある

こんにちは!ヴァイオリニストのcocoです。

近年は子どもはもちろん、大人も「ヴァイオリンを始めたい!」という人が増えています。

ひと昔前は楽器を学ぶといえばレッスンに通って習うか、ネットで軽く調べて完全に自己流で頑張るしか方法がありませんでした。

しかし現在はたくさん学ぶ方法や選択肢があるのをご存知でしょうか?

・対面レッスン
・オンラインレッスン
・動画教材(教本付き、添削付き、楽器付きなど)
・YouTube
・書籍

大きく分けて「対面レッスン・オンラインレッスン・動画教材・独学」の4種類です。それぞれ様々な教室やサービスがあります。こんなにあるとどれがいいか分からないよー!という方へ、今回はヴァイオリニストである私が特徴やメリットとデメリットを徹底比較していきます♪

対面レッスン(通う/訪問レッスン)

通い&訪問レッスンに共通のメリットとデメリット

対面レッスンのメリット

①講師に直接会うため上達が早い

対面レッスンの最大のメリットはこれ!講師を様々な方向から見て、体の動きがどうなっているのか知りたいときに触れることが出来るため上達が早いでしょう。

②癖にいち早く気づき、直してくれる

細かい手元はもちろんのこと、身体全体を見ることが出来るので変な姿勢や力の入り方などささいな癖も分かります。質問がある時にも近くでしっかりと観察してもらえるのが助かりますね。

③モチベーションアップにつながる
生身の先生が目の前にいる…!という状況でスイッチオフになる勇気のある人はなかなかいないでしょう。

自分の部屋ではついついだらけてしまう…という方も(私です笑)、教室や先生の自宅に足を踏み入れればシャキーンと気持ちが切り替わるでしょう。特に自分から通うレッスンはやる気が出るはずです。

④先生と近くでコミュニケーションを取れるため信頼関係が築ける

特にヴァイオリンなど楽器を学ぶ場合、体の動かし方を学ぶ上で近くで見る必要があります。先生が目の前で楽器を弾いてくれる機会もあるでしょう。また、対面レッスンはオンラインレッスンに比べて休憩時間・開始や終了時間があいまいになりやすいです。そのような中で、楽器の準備をする時間やしまう時間には雑談が生まれやすくなります。時には他愛のない話や興味のある話題などが飛び出すこともあり、今後の糧になることもありますよ!

⑤チューニング、弦の交換やメンテナンス作業を間近で教えてくれる

ヴァイオリンの最初にして最大の難関は調弦(チューニング)。たまに調弦が出来ないから次のレッスンまで練習してこなかった…なんて話を聞きますが習ってもすぐにはできないほど難しいものです。難しい理由の一つにペグの調子が悪いことも考えられますが、生徒が自力で発見するのは困難でしょう。実際に先生が生徒の楽器を触って初めて調弦しにくい理由を発見することもあります。
オンラインレッスンでは触れないので、対面レッスンの大きなメリットですね。他にも先生の持ち物を色々見て教えてもらう機会もあるでしょう。

対面レッスンのデメリット

①通うのに時間と交通費がかかる

通いはもちろん、先生に自宅まで来てもらう訪問レッスンの場合でも先生の交通費はかかるケースがほとんど。時間に関しては訪問レッスンはかからないものの、通う方は往復の拘束時間が発生しますね。仕事や家庭が忙しい方は案外プチストレスに感じることも。

②レッスン代が高い

大手音楽教室の場合、特に土地柄に左右されるため銀座などの一等地でのレッスンは高めの設定であることがあります。加えて教室もテナントを借りて運営しているため、施設管理費という名目で月に1,000円ほどかかる場合が多いようです。個人の教室では多くの場合、レッスン代に含まれています。

③忘れ物のリスクがある

よく忘れ物をする人は注意!いさぎよく諦めましょう。笑

④自分を客観的に見ることができない

オンラインレッスンの場合は画面に自分の姿が映って弾く姿を見ることが出来ます。また自宅の場合は家に鏡を用意しておけば、レッスン中にも自分の姿を確認することが出来ますね。対面レッスンでも先生の自宅に鏡がある場合は多いですが、教室運営では設置されていないケースがほとんど。昔大手音楽教室に通った際に先生から「弓が斜めになってる!」と言われましたが、自分の視点では分からなかったので何回も怒られていました。笑

オンラインレッスン

オンラインレッスンのメリットとデメリット

オンラインレッスンのメリット

①時間とお金が節約できる

オンラインレッスンによっては、対面レッスンよりも安く設定されているところもあります。交通費もかからないのでなるべく安く済ませたい方には良いですね。通いの人はもちろん往復の拘束時間が発生しないので、忙しい人にはぴったりです。

②場所を選ばない

自宅は家族もいるからZoomできないよ、という人も。カラオケやレンタルスタジオを借りればどこでも好きな場所でオンラインレッスンを受けることが可能です。ただしその分レンタル料金がかかります。例えば仕事の空き時間が多く、その時間にレッスンを受けたいという場面にもよいですね。

③遠方の先生のレッスンも受けられる

「ずっと習っていたお気に入りの先生が引っ越してしまった」「憧れの有名教師に習ってみたいけど場所が遠い」という場合もオンラインレッスンならどこでも受けられます。都内の音大に入るために地方から毎月新幹線代と宿泊費を払って有名な先生のもとへ通っていたという声も聞きますが、とんでもない金額になります…!オンラインレッスンなら裕福な家庭に限らず、どこにいても受けられます。先生の紹介を辿ればオンラインでも凄腕教師に習うチャンスはあるので道が広がりますね!

④自分の演奏する姿を確認しながら受けられる

対面レッスンのデメリットにも書きましたが、演奏する姿を客観的に見られるのはオンラインレッスンです。画面に自分の姿が映るので、「弓が曲がっている」「姿勢が崩れている」という指摘を受けた際にどんな弾き方をしているのか確認しながら直せるのはメリットですね。

⑤緊張しやすい人には合うかも

直接会うと緊張してしまって、練習ではうまく弾けたのにボロボロになってしまう…という方は多いのではないでしょうか?オンラインレッスンは先生の画面を小さくする設定もあるので、緊張して仕方がない人にはぴったりかも?笑 どちらにせよ自宅でのびのび弾けるのは、「人前では演奏しない、単に上手になりたいだけ」という方に良い環境です。

オンラインレッスンのデメリット

①音が途切れやすい、割れやすい、遅延が発生する
オンラインレッスン最大のデメリットがこちら。声はまだ聞こえやすいものの、楽器は音割れしてしまったり途切れ途切れになることがあります。良い環境でレッスンを受けられるようにするために機材を揃えると結局お金がかかってしまった…というケースも。

さらに音が遅れて聞こえる場合があるので、映像とずれると支障が出ます。対面では先生がテンポを手で叩いて教えてくれる場面も、オンラインは難しいためリズム感を教えられないことにつながります。

②音色は特に上達しにくい

音色などの細かいニュアンスが分からないため、特にヴァイオリンなどの弦楽器はオンラインレッスンは不向きといえるでしょう。Wi-Fi環境が良ければまだマシですが良く無い場合は悲惨で、かろうじて「ヴァイオリンの音…?」と認識出来るほどです。これでは特に音色においては上達への道は困難を極めます。

③身体の使い方の癖が直りにくい

対面レッスンでは「こうして…」と直接生徒の手や背中に手を添えて感覚を教えることが出来ますが、オンラインでは不可能。様々な角度から見るためには生徒さんに体の向きを変えてもらう必要があります。また画面全体に体が映らないので身体の癖を発見しにくいというデメリットがあります。

④モチベーションが続きにくい

自宅でレッスンを受ける場合は、いつもと同じ環境で、朝起きて寝ぼけた状態でもすぐに受けようと思えば受けられるのでなかなかスイッチが入りにくいでしょう。他の生徒の演奏を聴く機会もないため競争心も生まれず、やる気を上げるのは難しいものです。

⑤チューニングや楽器のメンテナンスを自力でやらなければならない
これもかなり難しいポイント。対面では先生が直接目の前で教えてくれるし、出来ない場合はやってくれます。また、楽器を修理に預けるべきかの見極めもしてくれますが、オンラインレッスンでは細かいところまで分かりません。

「駒は倒れてない?」「調弦は少しずつ押し込んで…」など生徒に確認しつつ伝えるしかないのです。

⑥大きな音を出せない環境では難しい

お住まいによっては大きな懸念点。「大きな音を出せない物件なので小さな音で弾いていたけど、オンラインレッスンを受けたらもっと大きな音で弾くように注意された」ということもあり得ます。ちなみにサイレントヴァイオリンもありますが音色の変化がほとんどなく、ヴァイオリンの生音本来の良さが失われてしまうためレッスンやメインの楽器としてはおすすめできません。

サイレントヴァイオリンと普通のヴァイオリンの音の違いはぜひこちらの記事をご覧ください。(製作中!)

動画教材(教本付き、添削付き、楽器付きなど)

動画教材とは例えば

たったの30分で弾ける!【初心者向けヴァイオリンレッスンDVD】

このようなものです。教材付き、楽器付き、中には弾いてみた動画を添削してくれるサポート付きなど様々なものが売られています。おすすめのDVD教材についてはこちらで詳しく紹介しているので気になる方はどうぞ。

動画教材のメリットとデメリット

動画教材のメリット

①買い切りなので費用が安い

レッスンと異なり通う必要はなく、DVDやスマホで見られる動画教材を買えばおしまいなので金銭的な負担は最初だけで済みます。数万円と高い教材の場合でも、数か月続ければレッスン代の方が上回るので元を取れる計算です。

②何回でも見返すことが出来る

レッスンはその場切りですが、動画教材は気の済むまで何回でも自由に視聴可能。レッスンで言われたことをすぐに忘れてしまう、もう一回先生が弾くところを見たいけど1週間待たなければいけない…ともどかしい初心者の方は動画教材を合わせ使いすることもおすすめです。

③時間と場所を選ばない

レッスンのように予定を入れておく必要がなく、好きな時間に好きな場所で見ることが出来ます。ちなみに動画教材はDVDプレイヤーを持っていないと視聴できないのでは?と思いがちですが、最近はスマートフォンでも見られるものがほとんど。上記に紹介した教材もスマホ対応です。移動途中でも見られるのは便利ですね。自分のペースで学ぶことが出来ます。

④進度に沿っているため、教材で迷わずに済む

例えばYouTubeにもたくさんヴァイオリンの弾き方を教えている動画が載っていますね。もちろん有益な情報も多数ありますが、テーマがバラバラで学ぶ順番に沿っていないものが多いため自分に合ったものを探すのが困難です。動画教材はヴァイオリンの持ち方から順を追っているので、初めて学ぶ方にはぴったり。これ1つである程度のレベルには到達できるでしょう。

動画教材のデメリット

①自分に合わない場合は無駄になる

動画教材は初心者向けが多いものです。そのため中級者や上級者が基礎を学びなおそうという目的でDVDを購入すると、中身を見てからがっかりすることになります。例えば「音色が気に入らないので、弓が吸い付くように弾くにはどうしたらいいのかな?そうだ、ボーイングの基本に立ち返って初心者用動画を買おう!」と思って買ってみたら、「手や腕を使ってなめらかに弓を返します」といった簡単なことしか紹介していなかった…というケースです。特に数千円ほどの安い動画教材の場合は注意が必要でしょう。

②変な癖がつく恐れがある

癖の付き方はオンラインレッスンよりも激しくなる可能性大。なぜなら遠目どころか注意してくれるもいないためです。自分を客観的に見られて、かつ身体の使い方や感覚が優れているという人はごくごくわずか。しっかりした音で弾けるようになりたい人にとっては、ある程度動画教材で学んだ後はレッスンに切り替えて癖を取っていく必要があり、二度手間になる恐れもあります。逆にいえば、楽しく弾ければ満足という方にはぴったりです。

③モチベーションの維持が難しい

オンラインレッスンと同様の理由です。何事もそうですが1人で続けるには根気がいりますね…!

独学

独学のメリットとデメリット

独学のメリット

①無料で始めることが出来る

独学の最大の魅力は無料で始められる点です。YouTubeや図書館の本を活用すればたくさんの情報が手に入るでしょう。

②情報がたくさんあるので選べる

上記の通り、YouTubeと図書館を活用すれば山ほど勉強できます。自分に必要な情報かどうか、取捨選択をしていける上級者の方にはおすすめです。初心者の方も、きちんとレッスンに通いながらプラスアルファとして検討するのは良いと思います!

③弾きたい曲を自由に決められる

自分しかいないのでやってみたい曲に挑戦するも良し、ゆっくり基礎から攻めていくのも良し。自由に学ぶ順番や方法を選べるのはメリットですね。

④問題解決能力が身につく

全ての責任が自分にあるので、より上手になるためにはどうしたらよいのか真剣に向き合うこともあるでしょう。自分を客観的に見つめることが出来るようになり、自然と課題を自分に課して解決していく能力が身についていきます。仕事でも活かすことが出来るため、思わぬ収穫になるかもしれませんね!

⑤時間と場所を選ばない
こちらも動画教材と同様で自由が利きます。

独学のデメリット

①情報に踊らされて迷ってしまう恐れがある

インターネット上にはたくさんのヴァイオリンの弾き方を載せている人がいます。ヴァイオリンの正しい弾き方は1つじゃないの?と思いきや、千差万別なんです。絶対に間違った弾き方というものは存在しますが、体形、骨格、流派、出したい音色、体の癖などによって正解はたくさん。それを選んでいくのが独学の難しさの一つです。例えばある人は「大きな音を出すには人差し指で圧力をかけます」と言うのに対し、また別の人は「腕全体の重さを脱力して弓に乗せます」と表現する場合があります。どちらが良いか判断するのは至難の業です。初心者には危険でしょう。

音楽的な場面も同様です。「ハイフェッツの演奏は好きだけど、オイストラフの演奏は好みじゃない」など演奏者の好き嫌いの話を聞いたことはありませんか?(オイストラフさんごめんなさい…大好きです!笑)音楽も千差万別。どう弾いたらより音楽的に聞こえるかは好みが加わるため、ある人は強く弾くところを別の人は小さく表現するということもたくさんあります。さらにやっかいなのが、時代背景や作曲者によっては絶対に守るべきルールも存在します。これら全てを学んできたのがプロなんです。多くの情報を得るのは良いことですが、取捨選択出来ずに迷ってしまったらもったいないですよね。(つい熱くなってしまいました笑)

②効率が悪い・上達しにくい

YouTubeで映像から学ぶこともできる時代ですが、学ぶ順番通りに載っていないことが多々あります。本の場合は順に学べますが、文字だけなので分かりにくいこともあります。こうして情報を探しながら上達を図るのは少し非効率的です。

③変な癖がつく恐れがある

こちらも動画教材と同様の理由です。自分では気づかなかった視点で注意を受けたとたん、なかなか弾けなかったのが急に出来るようになることもあります。

④モチベーション維持が難しい

オンラインレッスンや動画教材と同様です。全くの初心者でなければアマチュアのオーケストラや弦楽アンサンブルを通して仲間と一緒に学ぶ機会を持つのがおすすめ。モチベーションアップにつながり、楽しく弾くことが出来るはずです!

まとめ

4種類の学び方のメリットとデメリットをご紹介してきました。

おすすめは、

①初心者+お金をかけたくない=動画教材で学んだ後レッスンへ切り替え
②初心者+お金をかけても良い=レッスン
③初心者+時間をかけたくない+楽しく学べれば満足=オンラインレッスンまたは動画教材
④中級者+お金をかけたくない=独学またはレッスン
⑤中級者+お金をかけても良い=レッスン
⑦上級者+お金をかけたくなり=独学
⑧上級者+お金をかけても良い=レッスン
⑨上級者+時間をかけたくない=オンラインレッスンまたは独学

です。それぞれの特徴を理解してよく検討してみてください。ぜひ楽しいヴァイオリンライフを♪

私もヴァイオリンレッスンをしています。神奈川県、東京都近辺へ訪問レッスンをしているのでどうぞのぞいてみてください!

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